#海上職

INTERVIEW07.

機器の点検整備を
地道に積み重ねて
安全運航に貢献

K.M

2018年入社 海洋工学部 卒

幼い頃から車やバイクが好きで、機械をいじることに興味を持つように。大学時代に実習で船に乗ったことがきっかけで、巨大なディーゼルエンジンを自らの手で扱ってみたいと、機関士としてENEOSオーシャンに入社。これまでに外航船と内航船を合わせて11隻の乗船を経験。

SECTION.01

私がENEOSオーシャンを選んだのは、タンカーに特化したスペシャリスト集団だと思ったからです。一般に、貨物船の場合、陸上側の機器にて荷役を行うことが多いですが、タンカーの場合は船側の機器を使って荷役を行います。加えて、原油の揚げ降ろしの際に使うポンプを動かすには、電気ではなく、蒸気タービンを利用するため、特殊なプラント管理が求められます。そうした専門性の高さに惹かれ、入社を決めました。
現在、私は二等機関士として、ディーゼル発電機をはじめ、蒸気タービンプラント用のボイラーや操舵装置などの重要機器を担当しています。航海中は、毎日運転状況をチェックし、機械の数値や音に異常がないかを確認。特に発電機はメインエンジンを動かすための重要なものだけに、保守・整備作業は念入りに行い、部品の在庫状況も管理。不具合が生じれば、原因究明に当たり、応急措置を講じます。止めてはいけない機器だけにトラブルを解決した時は、船を動かす一員として使命を全うした達成感を覚えます。

SECTION.02

ENEOSオーシャンでは、一等機関士に昇進する前に約2年間の陸上勤務を経験します。そのため、私はいま人事部の労務グループに在籍し、主に海上職の労働環境改善のための業務を担当。入港した船の乗組員にヒアリング調査を行い、問題があれば社内で検討しています。
現場で機械を扱っているのが好きな私にとって、陸上勤務は正直言って気の進まないものでしたが、着任してみると、目から鱗のことばかり。船からでは見えてこなかったものが見えてきたのです。
例えば、現場にいると、「自分たちが船を動かしている!」という変なプライドがあったのですが、実はさまざまな部署のサポートがあるからこそ、原油や液化石油ガスなどを安全に輸送できるのだということを知りました。「陸上職も海上職も同じ仲間なのだから、もっとコミュニケーションをとったほうがいい。そうすれば、より質の高い海上輸送ができるはず」。現場に戻ったら、気持ちも新たに船員として業務に取り組みたいと思っています。

SCHEDULE

SCHEDULE

スケジュール
  • 5:45~7:00

    書類作業・当日作業の予習

    担当機器の整備記録を見直し、その日の作業を確認。複雑な構造の機器が多いため、図面を読む予習が必要。

  • 8:00~8:15

    ミーティング

    一等機関士のもと、二等機関士、三等機関士、それぞれのその日の作業についてお互い報告し合う。

  • 13:00~15:00

    整備作業

    機関士の仕事は、99%が手を動かす作業。スケールは大きいが、地道な作業の積み重ねで安全運航が可能に。

  • 17:00~18:00

    自由時間

    夕食までの小一時間はホッとくつろぐ時間。シャワーを浴びたり、軽く運動したり。一日の疲れを癒やす。

FREE TIME

休憩や自由時間の
過ごし方は?

外航船ではフィリピン人の船員もいるため、自由時間には率先してコミュニケーションをとるようにしています。一緒にバスケをしたり、飲み会をしたり。日本語なまりの英語やボディランゲージでも何とかなります!

ESSENTIAL ITEMS

航海に欠かせない!
「必須アイテム」

船上では、生活する上での出費がないので、寄港ごとにちょっと贅沢な柔軟剤を購入して香りを楽しんでいます。意外に船内は乾燥しているので、部屋干しにして湿度を確保。いい香りに満たされて、気分もリフレッシュ。

QUESTION AND ANSWER

  • 船員生活は
    どんな感じ?

    仕事と休みのメリハリがあり、中身の濃い生活ですね。航海中は、司厨部員がつくってくれる食事がおいしくて大満足。お正月には豪華な料理も登場し、仕事のモチベーションもアップ(笑)。

  • 長期休暇は何してる?

    週末は家族と過ごし、平日は趣味である車とバイクに没頭。お気に入りの80年代のバイクでツーリングに出かけたり、機械いじりが大好きなので、バイクのエンジンを分解したりして楽しんでいます。

  • 会社の魅力は?

    なんといっても「ENEOS」というブランド力でしょう。日本のエネルギー輸送を担っているのだという自負があります。もちろん、タンカーのスペシャリストになれることも魅力の一つです。

RELATIONSHIP

RELATIONSHIP

テキスト

船員の場合、生活を共にしながら数カ月を一緒に過ごします。たとえ苦手な人がいても、関わらないのではなく、向き合ってみることは大事だと思います。じっくり話してみると、意外な一面がわかって、親しくなれる場合も。私自身、上司の方にも後輩にも進んで話しかけ、風通しのいい職場になるように心がけています。

MESSAGE

もともと船員を目指していたわけではなく、機械に興味があって船の仕事に就きました。それゆえ、不安もありましたが、入社後の教育プランが行き届いており、ENEOSオーシャンには人材育成の環境が整っているのだと実感。例えば、鹿児島の喜入で行われた最初の研修では、同期4名の少人数体制でタンカーのイロハを教えてもらい、有意義な2週間を過ごしました。その後も1年をかけて外航船と内航船の両方の経験を積んだため、無事に三等機関士になることができました。
そんな私だからこそ伝えたいのは、ありのままの自分を見せていい、ということ。できないことや知らないことを恥ずかしく思って着飾るのではなく、前向きに学ぶことが大事なのです。実を言うと、語学も苦手でしたが、体当たりのジャパニーズイングリッシュ、名付けて“ジャングリッシュ”でフィリピン人の船員とも仲良くなりました。
自分を必要としている会社は必ずあります。人生の分岐点のいま、ぜひ頑張ってください。